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2025年1月貿易統計で伸びた注目のカテゴリー

2025年3月3日

2025年1月貿易統計
コンちゃん
コンちゃん

2025年1月に輸出高が大きく伸びた品目を紹介するよ!投資先を探す手がかりにしてみて!

企業の成長や市場の変化を先取りできる最強のツール「貿易統計」は株投資に役立つデータの宝庫!経済産業省が毎月公表する貿易統計の中で、輸出高が前年と比べて大きく成長した品目をご紹介します。

2025年1月の貿易統計では、印刷機械や船舶類が大きく伸びた一方で、工業用ミシンの輸出高が急増している点が目を引きます。本記事では、この工業用ミシン市場に焦点を当て、輸出データの動向と関連企業の業績に与える影響を考察します。

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2025年1月貿易統計:印刷機械、船舶が好調

2025年1月には「印刷機械及び製本機械」、「抗生物質」、「船舶類」が大きく成長しました(1億円以上の品目)。特に「船舶類」は2024年10-12月期の3か月平均からも大幅に伸びており、運賃が高騰した数年前に積みあがった造船発注の竣工の影響があると考えられます。

また「セメント」も好調で、国内で苦戦するセメントメーカーが海外事業を拡充し、また値上げの効果もあり強く伸びていると推察されます。こうした輸出品目の動向は関連する企業の業績と直結することがあるため、関連企業に注目です。

24年1月から成長した品目過去3か月平均から成長した品目
2025年1月貿易統計前年比2025年1月貿易統計過去3か月比

工業用ミシンの輸出高が急成長

注目したいのが「工業用ミシン」の輸出高の成長です。1月のミシン全体の輸出高は前年比34%増加し、その中でも工業用ミシンは前年比51%増と際立った成長を示しました。

工業用ミシンの輸出高は2023年に底打ちし、2025年に入っても回復が継続しています。中国や欧米景気の不透明さには注意が必要ですが、1-3月は前年の低いハードルからの成長が期待できるでしょう。

工業用ミシンの月次輸出高(10億円)
出典:経済産業省貿易統計

輸出高とミシンメーカーの業績は強く関連

工業用ミシン市場の回復が、国内大手ミシンメーカーの業績にどのような影響を与えるのかを見ていきましょう。この市場を牽引するのは、ブラザー工業(6448)、JUKI(6440)、PEGASUS(6262)の3社。

特にJUKIとPEGASUSのミシンの売上構成比が高く、また輸出売上が主な収入源となっています。これらの企業の海外ミシン売上は工業用ミシン輸出高と強い相関関係を持つため、1月の貿易統計から業績改善の可能性が示唆されます。

工業用ミシンの輸出高と関連企業業績の推移
出典:経済産業省貿易統計、会社資料を元に作成

JUKIはアパレル業界など工業用ミシンを中心に展開し、世界シェア30%と高いプレゼンスを誇ります。PEGASUSは参入障壁の高い環縫いミシンでトップシェアを持ち、自動車パーツの製造も手掛けます。両社は2023年に資本業務提携を行い、新興国市場開拓の協業などを実施するとしており、今後の動向に注目です。

リスク要因

ミシンメーカーの業績を見るうえで、いくつかの注視すべきポイントが挙げられます。

アジア市場の設備投資動向

JUKIとPEGASUSのミシン事業売上のうち、アジア向けが約60%、中国向けが約20%を占めます。アジア、中国に加え、インドなどでのミシン需要回復が期待される一方、米国のトランプ大統領による関税の影響で不透明さが残り、リスクとなるでしょう。

欧米市場の景気見通し

2社の欧米合計の売上構成比は約20%。米国の景気は悪くはないものの、景気不透明感が強まっている印象です。また欧州の景気不安もリスクとなるでしょう。特に工業用ミシンの主な販売先となるアパレル業界は景気の影響を受けやすいため、注視が必要です。

為替の影響

JUKIは25年12月期計画の為替前提を1ドル=145円としています。PEGASUSは25年3月期計画の為替前提を1ドル=135円としており、今期は円安のプラスの影響を受けていますが、来期の為替前提に注目です。ドル円が円高方向に進んでおり、急激な円高に転じた場合、輸出売上が高い両社にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。

まとめ

2025年1月の貿易統計では工業用ミシンの輸出高の成長が示され、関連企業の業績改善の可能性を示唆しているとご紹介しました。

JUKIやPEGASUSといったミシンメーカーの業績にとって、中国の設備投資や欧米市場の景気動向がカギを握ることになり、また為替動向も注視すべきでしょう。貿易統計を今後の投資戦略にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

コンちゃん
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