コンちゃん
PERってよく聞くけど、なんだか難しくてよくわからないよ~
プロの投資家が必ず確認する、株投資の世界では最重指標のPER。難しく聞こえるけど、PERを超シンプルに解説します!
まずは超シンプルな例で理解する
お金を生み出してくれる機械が2つあるとします。これらのうち、どちらの方がお得か考えてみましょう。
機械A | 機械B |
---|
 値段:1000万円 1年で100万円のお金を生み出す |  値段:800万円 1年で60万円のお金を生み出す |
コンちゃん
機械A | 機械B |
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10年間で1000万円を回収できる。
➡️PER 10倍(投資回収期間10年) | 13年間で800万円を回収できる。
➡️PER 13倍(投資回収期間13年) |
投資回収期間は短いほど魅力的だといえるので、この場合、最初に払った投資を早く回収できる機械Aの方がお得(割安)だということが分かります。
この投資回収期間を単位を「年」→「倍」に変えただけのものが「PER」です。
値段 ÷ 利益 = PER
投資回収期間が短いほどお得であるように、倍数が小さいほどお得と一目で分かります。
投資のPERを会社の例で理解する
まずは簡単な例
先ほどの例と同じように、2つの会社について考えてみましょう。
会社A | 会社B |
---|
 値段:1000億円 1年で100億円の利益を生み出す |  値段:900億円 1年で130億円の利益を生み出す |
コンちゃん
さっきと同じで、払ったお金をどっちが早く回収できるかで考えてみよう!
会社A | 会社B |
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10年間で1000億円を回収できる。
➡️PER 10倍(投資回収期間10年) | 7年間で900億円を回収できる。
➡️PER 7倍(投資回収期間7年) |
この場合、PER 7倍(投資回収期間7年)と低い会社Bの方がお得(割安)で、会社Bの株を買おうと判断ができますね。
なお、会社を分析するときに使うべき、より正確なPERの計算は以下の通りです。
時価総額 ÷ 純利益 = PER
または
株価 ÷ 1株あたりの純利益 = PER
(どちらも同じPERが算出できます。)
ケーススタディ
PERの理解を深めるために、実際に取引されている株を例に考えてみましょう。
例えばきのこ類を生産・販売する「ホクト」と「雪国まいたけ」のPERは以下のとおりです(会社計画ベース)。
出典: Yahooファイナンス(2025年2月21日)
この2社をPERという指標で比べた場合、PERが低いホクトの株が割安であると考えることができます。
(※)あくまでPERの理解を深めていただくための比較であり、取引を推奨するものではありません。
PERの落とし穴に注意!
PERとは投資回収期間のことで、PERが低い会社はお得(割安)と一目で確認できる便利な指標だと理解できたかと思います。
株価 ÷ 1株あたりの純利益 = PER
しかし「PERが低い」= その株を買おう!と判断すると落とし穴にはまってしまうかも!次の投稿ではPERで投資判断をするときの落とし穴を解説します!
コンちゃん
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